Hello from Mamiko Matsuda, Ph.D. in Houston June 2021
日本のみなさん、こんにちは。
現在のような新型コロナウイルスの感染がパンデミックになってしまった最大要因について、私は「現代人の大多数が体にとってふさわしい食事をしていないことにある」と考えています。
「食の選択」を誤っていることが免疫力低下の原因となり、体に本来備わっている自己防御能力を発揮できずにいるのです。
「体にとってふさわしくない食事」とは、動物性食品や高度に精製された精製加工食品のことです。人類がこのような食べ物を常食とするようになったのは、何百万年にも及ぶ人類の長い歴史の中で、ごく最近のことです。
人類は本来、ゴリラやチンパンジーと同じ霊長類の仲間であり、健康に生きながらえていくために、動物性食品を摂取するようにはつくられていません。そのことは生理学、解剖学、考古学、古生学、疫学などの分野での研究から裏付けられています。
また、健康を維持し、免疫力を万全に保つには、腸内細菌叢のバランスを保つことが不可欠で、それには善玉菌を優勢にし、悪玉菌が優勢にならないようにしておく必要があることも、近年注目され始めた腸内細菌叢分野での研究で明らかにされてきています。
さらに科学雑誌『Gut』に掲載された最新の研究によれば、新型コロナウイルス感染者の腸内細菌は、悪玉菌優勢になっているといいます(Gut/2021 Apr;70(4):698706)。
動物性食品中心の食事(動物ベース食)は腸内細菌叢を悪玉菌優勢にさせてしまいます。一方、動物性食品を含まない植物性食品中心の食事(プラントベース食)では、善玉菌が優勢となり、さらに「動物ベース食」を「プラントベース食」に変えてから30時間後には、腸内細菌叢を善玉菌優勢に変えることができること、こうしたことは、すでに7年余りも前からわかっているのです(Nature/2014 Jan 23;505(7484):550-563)。
私は過去32年間にわたり、悪玉菌を優勢にしてしまうような食生活をしていません。予防接種も受けたことはなく、結果的に、風邪やインフルエンザがどんなに蔓延していても感染したことはありませんし、この32年間、風邪ひとつ引いたことはありません。
血圧、血糖値、コレステロール値、HbA1c、CRPなどの血液検査の結果もきわめて良好で、慢性疾患のリスク因子は皆無です。終始エネルギーに満ちあふれていて、バイタリティーに富み、「疲れる」ということもありません。ですから、新型コロナウイルスにも感染するようなことはない、と私は思っています。
今の新型コロナパンデミックが収束しても、今後第2、第3のCOVID-19のようなウイルスが次々と台頭してくることが予測されています。人口が増え、人々が世界中を手軽に移動し、さらに動物性食品や精製加工食品を常食し続けている限り、こうしたウイルスのトラブルは避けられないでしょう。
その都度ワクチンを開発し、予期せぬ副反応による犠牲者を出し、そして10年後、20年後、30年後、mRNA遺伝子操作をした化学物質(「ワクチン」と呼ばれているものです)による遺伝子への影響などが現われる可能性については、誰もわかりません。
そんなことを考慮してみると、前回提示した「健康の7大要素」(新鮮な空気、純粋な水、ホモサピエンスとしての人間の体にとってふさわしい食べ物、十分な睡眠、十分な運動、日光に当たること、ストレスマネージメント)を体に与え、免疫力を最大限に高めることを優先して考えたほうが、ずっと賢い選択ではないか、と私には思えます。
前回のメッセージにも記しましたが、「ナチュラル・ハイジーン」では「健康の7大要素」に基づくライフスタイルを最重要視しています。
拙著『50代からの超健康革命』(グスコー出版)には「健康の7大要素」以外にも、どんなウイルスや細菌の侵入も許さない強靭な体に変身するための情報が詰まっています。
(文責:松田麻美子)