2023年1月のメッセージ

Hello from Mamiko Matsuda, Ph.D. in Houston Jan. 2023

日本のみなさん、明けましておめでとうございます。

きっとみなさんは自身やご家族の健康と幸せを祈りつつ、元旦の朝を迎えられたことと思います。新しい年の初めにあたり、この一年をみなさんやご家族の方が健康で幸せに過ごすために役に立つ知恵をご紹介したいと思います。

それは「誰もがスリムで健康になれる」という「ナチュラル・ハイジーン」の知恵です。たとえ現在、余計な体重や何らかの健康上のトラブルがあったとしても、「ナチュラル・ハイジーン」の食生活に変えると、健康な体をとり戻すことが可能なのです。

一昨年の9月、この「新着メッセージ」欄でご紹介した恵奈さんは、1年で48キロ減量、子宮にできていた15センチ大の子宮嚢胞を4か月で半分以下に縮小させ、子宮全摘手術がとり下げになりました。

そればかりか、コレステロール値や中性脂肪値の正常化、前糖尿病の克服、全身のデトックス&クレンジング、ツルツル・ピカピカのお肌、エネルギーに満ちあふれた生活、充足感&幸福感、そして、自分の体は自分がコントロールできるという確信など、「ナチュハイ・ライフ」をとり入れたことでたくさんのボーナスを手にしています。

18年前、胃ガンのため胃全摘手術を受けた山梨県のO・Nさん(女性)は、体力的に抗ガン剤や放射線療法には耐えられないだろうと診断され、余命半年の宣告を受けました。半年後には肝臓に転移したのですが、食生活を変えたことで、ガンを完全に克服しています。

私の両親はすでに亡くなっていますが、父は40代の頃から血圧が高く降圧剤を常用しても、収縮期血圧(最高血圧)は常に170mmHgと高く、頭痛などの不調を訴えていました。

70代になると、膝の関節や足に水がたまり、痛みのために歩くのも苦痛で家に引きこもってしまったのですが、私のすすめで食生活を変えたところ、血圧は瞬く間に低下、膝の痛みは消え、72歳になってから再就職をして82歳まで現役で働いていました。

40代から関節リウマチで首の関節や脚の痛みのために、整形外科や鍼灸院に通っていた母は、60代に入ると、手が後ろに回らず、茶道教師をしていたために着物を着る必要があったにもかかわらず、帯を締めることもままならなくなっていました。

前糖尿病も診断されていて、病院で食事指導を受けていました。ところが父とともに食生活を変えてからは、関節リウマチも前糖尿病も完全に克服したのです。

拙著『50代からの超健康革命』や『女性のためのナチュラル・ハイジーン』(いずれも、グスコー出版)を読み、食生活を変えた人の多くが、カロリー計算や食事制限などなしに、スリムダウンを成し遂げ、さらに花粉症やお肌のトラブル、PMS(月経前症候群)や生理痛、更年期障害、メタボ(腹部肥満、高血圧、高血糖、高脂血症など)ほか、さまざまな健康上の悩み解消、というすばらしい結果を手にしています。

『超医食革命』(グスコー出版)をお読みになった方、あるいはドキュメンタリー映画『フォークス・オーバー・ナイブズ~命を救う食卓革命』(日本コロムビア発行)をご覧になった方は、画像(下記)のようなサクセスストーリーをご記憶かと思います。

ドキュメンタリー映画『フォークス・オーバー・ナイブズ』に登場した人々

最近ではニューヨーク市長エリック・アダムス氏が食生活を転換、深刻な糖尿病を見事に克服したことが注目されています。糖尿病網膜症で、目覚まし時計の数字が見えないほど視力を失いかけていて、頭と足にも神経障害があるという非常に危険なレベルの糖尿病でした。

ところが食生活転換後、ヘモグロビンA1Cの数値が3か月で17%から5.7%に低下、同時に視力障害や手足の麻痺は完全に快復、異常に高かった血圧、コレステロール値、血糖値もすべて正常化したのです。

糖尿病になると、生涯にわたりインスリンでコントロールしていかねばならなくなり、たとえ進行を遅らせることはできても、やがては糖尿病性網膜症による失明や、神経障害による下肢の切断などを余儀なくされます。

しかし食生活を変えるだけで糖尿病を克服し、車いす生活からも解放されたという例があるほど、食生活の転換はめざましい 糖尿病改善効果をもたらしてくれます。

糖尿病の激増は、アメリカの大きな社会問題となっていますが、それは日本でも同様です。日本のみなさんの多くはその深刻さに気付いていないかもしれませんが、成人の3人に1人は糖尿病か前糖尿病であることを厚生労働省のデータが示しています(厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」より)。

食生活転換による健康改善効果は、心臓病や糖尿病、関節リウマチなどにとどまりません。深刻なガンさえも縮小させ、ガンを克服した症例も枚挙にいとまがありません。野球のボール大の大腸ガンを、食生活改善だけで完全になくし、その後の46年間、健康な人生を楽しんでいるという人もいます。

このように、食生活を変えるだけで、深刻な病気さえも克服していくことが可能なのは、私たちの体には「治す力」という未知のパワーが備わっているからです。

ノンストップモーターの心臓、温度調節装置として働く皮膚、換気装置である呼吸器官、浄化装置として働く肝臓や腎臓、自家発電装置であるエネルギー製造機能(細胞のミトコンドリア)、コンピューター装置として働く脳、輸送装置の働きをしている血液やリンパ液、輸送装置はあなたが行きたいところならどこへでもあなたを運ぶ装置でもあり、そして再生装置である生殖器官や細胞は、子孫を作ったり、細胞の入れ替えを行なっています。人間の体はどんなすぐれた機械も及ばないミラクルな装置で成り立っているのです。


別の見方をするならば、体には、自らを修復する「自然修復力」(Self-repairing)、自らを治す「自然治癒力」(Self-healing)、常にベストの状態を保とうとする「恒常性」(Self-maintaining)、そして自らを形成させる「自己生成」(Self-generating)などの機能も備わっています。

37兆から100超個もの細胞、206本の骨、600余りの筋肉、約2.7キログラム/6.7平方メートルの皮膚、10万キロメートルにも及ぶ血管(地球2周半分)そして7兆個もの神経が、私たち一人ひとりの体の中にあり、 しかも7~10年ごとに自然に入れ替わっているのです!

このすばらしい装置がいつも正常に機能していくようにするために私たちに必要なこととは、体の内外を常に清潔に保つこと(すなわち「Hygiene/ハイジーン」=衛生、清潔の意)、ただそれだけです。そうすれば、体は常にスリムで健康に保たれるように作られているのです。

そして体の内外を常に清潔に保つために私たちに必要なこととは、次の7つの要素(健康の7大要素)を体に与えること、それだけです。

①新鮮な空気 ②純粋な水 ③体にとってふさわしい食べ物 ④十分な睡眠 ⑤体を活発に動かすこと(運動) ⑥日光に当たること ⑦ストレスマネージメント(人間関係、趣味、生きがいほか)。

なかでも私たち現代人にとって最も大切なのが、「体にとってふさわしい食べもの」を体に与えることなのですが、私たちの大半は、「体にとってふさわしくない食べ物」を体に与えているのです。

肥満や花粉症から、生理痛、更年期障害、糖尿病、心血管疾患、さまざまなガン、アルツハイマー病などの認知症、関節リウマチほか、ありとあらゆる病気まで、その根本原因は、人々が体にとってふさわしくない食事をしていることにある、というのが「ナチュラル・ハイジーン」の教えです。

ここでいう「体にとってふさわしい食事とは、未精製、未加工の植物性食品、つまり、「プラントベースのホールフード」で構成された食事のことです。

このことは、『50代からの超健康革命』『女性のための超健康革命』に詳しく記されています。冒頭でご紹介した、食生活を変えて健康改善を成し遂げた人たちは、「プラントベースでホールフードの食生活」に変えたのです。

(文責:松田麻美子)