2021年8月メッセージ

Hello from Mamiko Matsuda, Ph.D. in Houston Aug 2021

日本のみなさん、こんにちは。

冒頭から自己PRのようで恐縮ですが、9刷発行のあと品切れになっていた単行本『子供たちは何を食べればいいのか』(松田麻美子著、グスコー出版)の電子書籍版が7月15日に発売されました(楽天、amazonなどで購入可)。

「病気をしない子供」を育てるために書き下ろした本書は、2003年の発売以来、小さいお子さんをお持ちの親御さん方を中心に長く愛読されている1冊です。

わが子の将来を思い良い学校に入れるなど、子供の教育に関しては非常に熱心な親が多い中、やがてわが子が大人になりガンや心臓病・脳卒中で苦しむようなことになる食べ物を自分たちが子供に与えている、こうした事実を子育て中の多くの人が気づいていません。

中高年になると発症する生活習慣病の大きな原因となるもの、それは大人になってから口にする食べ物よりも子供の頃に食べていたもの、ファストフードやコンビニにあふれているスナック菓子などの及ぼす影響のほうが大きいのです。

親が子に無意識のうちに与えている食べ物こそが、わが子を肥満や病気にさせてしまう元凶となっているのです。

テレビをつければ、ハンバーガーやフライドポテト、スナック菓子などのジャンクフードやソーダ類のCMが洪水のように流れてきます。気をつけていないと、無意識のうちにこのような食べ物を子供たちに与えてしまうことになります。テレビCMに洗脳されないでください。これは親御さんたちの問題です。

周囲を見渡せば非常に多くの子供たちが、たびたびの発熱、腹くだし、インフルエンザ、気管支炎、中耳炎、扁桃腺炎、アトピー、喘息、花粉症などのトラブルを抱えています。

10代の子供たちのニキビ、生理痛、頭痛、消化障害、成人後の血圧、血糖値、コレステロール値、中性脂肪値、尿酸値などの異常から、骨粗鬆症、心臓病、脳卒中、そしてガンまで、すべて食べ物と深く関係しています。

すぐキレる、集中力欠如といったADHD(注意欠陥・多動障害) 、自己免疫疾患、肥満、高い血糖値、脂肪肝、小児ガンなども深刻な問題になっていますが、これらも子供たちが口にしている食べ物が大きな影響を及ぼしているのです。

私たちホモサピエンスとしての人間の体にふさわしくないものを1日3~5回、1年365日の間、来る日も来る日も食べ続けた結果、やがて栄養として利用できない有害物質(毒素)が体を詰まらせ、上記のような病気を招くことになります。

『Eat to Live』(生きるために食べる、の意)の著者であり、現在、アメリカで最も人気のあるファミリードクター、ジョエル・ファーマン博士は、次のように述べています。

──子供の成長期の食事がガン発生に与える影響は、
大人になってからの50年間の影響よりもずっと大きい。
そして、誤った食習慣によるガン発症への影響は、乳幼児や学童期がピークとなる。

『子供たちは何を食べればいいのか』では、「食べ物と健康と病気」の密接な関係を明らかにし、子供たちが生涯にわたり病気をせず、スリムで健康で幸せな人生を送るのに役立つ「食事プログラム」をご紹介しています。

 「育児書はこの本1冊だけで十分でした」と話す、静岡県浜松市に在住の小池美代さんは、妊娠前にこの本と出合い、本の内容に従って妊娠・出産・育児を経験されたそうです。お子さんは現在、小学生。突然の発熱や腹痛で心配するような経験もなく育ち、学校では健康優良児に選ばれ、成績も抜群だそうです。

⟨健康こそが人間の正常な姿であり、健康は健康的な生活から始まる⟩と教えるナチュラル・ハイジーンのおかげです、と小池さんは話します。

ほかにも小池さんのような方はたくさんおいでです。長年不妊治療を続けたけれど効果がなかったというカップルが、この本に記されている健康理論を実践した結果、赤ちゃんができ健康に育っている、といったうれしいお便りも届きました。妊娠できない最大の原因は食生活にある、ということに気づいてくれた実例です。

単行本の初版発売からすでに18年経ちましたが、日本の医師のほとんどがこうした知識を持ち合わせていない、という状況は残念ながら変わっていません。子供に限らず日本人の病気が減らない理由もそこにあります。

日本で普及している大半の医療や栄養学がこの18年の間、旧態依然のままであることを考えてみると、『子供たちは何を食べればいいのか』の役割はまだまだ大きいはず、と思うのです。 

ナチュラル・ハイジーンの教える「原理・原則」は、たとえ何年経過しても不変です。本書の副題である「子供のからだは家族が守る!」──ぜひこのことを忘れないでいてください。

 

(文責:松田麻美子)

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