2021年3月のメッセージ

Hello from Mamiko Matsuda, Ph.D. in Houston Mar 2021

日本のみなさん、こんにちは。

日本でもワクチン接種が始まりましたが、ワクチン接種を受けるべきか否か、迷っている方も少なくないかと思います。

『Forbes』誌の1月3日号によると、アメリカでは30%余りの人が摂取するつもりはないといいます(注)。また、医療従事者に関して見ると、カリフォルニア州では20~40%、シカゴでは40%がワクチン接種は拒否だそうです。

さらに「ワクチン接種をしていないと飛行機に搭乗できない」という規約を各航空会社が検討中で、すでにカンタス航空が実施に踏み切っていることもあり、航空業界全体が強制化を決定することに反対する医師のグループ「America’s Frontline Doctors」が署名運動を始めています(注)。
(注) https://www.americasfrontlinedoctors.com

 

全米の各大都市では「ワクチン接種に反対しよう」と主張する活動家らのラリーも繰り広げられていますし、日本でもおなじみのシンガーソングライター、マドンナは、新型コロナウイルス・ワクチンは人々を恐怖に陥れてワクチン接種に向かわせ、ワクチン業界やそのスポンサー(ビル・ゲイツなど)を儲けさせる陰謀だ、と閲覧登録者が1500万人もいるというインスタグラムに掲載しているといいます。

このようにアメリカでは医療従業者を含めて、新型コロナウイルスのワクチン接種を拒否する人が少なくないのは、主に2つの理由があるからです。

1つは、通常ワクチンの開発には7~10年の歳月をかけて行なわれるにもかかわらず、新型コロナウイルスのワクチンの場合は、1年足らずであること、そしてもう1つは、モデルナとファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチン(COVID-19 mRNA)は、医学的・法的なワクチンの定義からすると、ワクチンではないからです。

ワクチンとは、本来、免疫反応を誘発するために、弱体化、または不活性化した細菌(ウイルスやバクテリアなど)の断片を体内に投与し、それに対して体の免疫反応を誘発し、抗体を作らせるというものです。

一方、モデルナとファイザーのワクチンには新型コロナウイルスの断片は一切含まれていません。このワクチンは、新型コロナウイルスがヒトの細胞に感染するときに表面に現われる「スパイク・タンパク」を、ワクチンを接種した人の細胞に作らせるための遺伝子情報「mRNA」がエンコードされた物質です。

「スパイク・タンパク」とは新型コロナウイルスが細胞に感染するときの足がかりとなるタンパク質なので、体にこのタンパク質を作らせることで、体の免疫システムがこのタンパク質に反応して抗体を作るように促す、というのが両社のワクチンです。そのため、両社が取得した特許には、「ワクチン」ではなく「Genetically modified therapy(遺伝子操作療法)」と書かれているのです。

この物質は、実際には摂取した人に免疫を付与したり、病気に感染しないようにしたりするものではありません。感染を阻止するのではなく、感染した場合に感染症状を軽減させることを目的としているといいます。

ですから、両社のワクチンは実のところ、「実験的な遺伝子治療」(experimental gene therapy)であって、「ワクチン」の定義からは外れています。

そのため、分子生物学者の世界的権威、ジュディ・ミコヴィッツ博士をはじめ、細胞学や免疫学に詳しい科学者や医師らは、これらの「遺伝子的に操作されたた物質を「ワクチン」と称し、推奨されることには懸念を示しています。

モデルナやファイザー、およびCDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、この物質が投与された人の体内のDNA(遺伝情報を保持している物質)を変えることはないとしていますが、人を対象にした長期間にわたる研究がなされているわけではないため、あくまでも「実験的な遺伝子療法」であることに注意が必要かと思います。

このワクチンを接種した人に将来何らかの不具合が生じたり、あるいは摂取した人の子孫に影響が与えられたりする可能性も拭えない、と指摘する医療従事者や科学者もアメリカには少なくありません。

摂取するか否かは、みなさんの選択に委ねられていますが、賢い選択をするために役立つのが「ナチュラル・ハイジーン」の感染症に対する捉え方です。

「ナチュラル・ハイジーン」の健康理論の基本は、「体には自らを守る力が備わっており、その力が発揮できるようにしてやれば、体は常にベストの状態を保とうとしてくれる」というものです。

ウイルスやバクテリア(細菌)のような体にとって有害な物体が体内に侵入しようとすると、自らを守ろうとする体の免疫システムが、有害物排除のための努力をしてくれます。

そのため、「ナチュハイ・ライフ」を実践し、体に必要な「健康の7大要素」(注)を与えることで、免疫力を最大限に保っている限り、周囲に凶悪なウイルスが蔓延していたとしても、そのウイルスの侵入を許すことはない、というのが「ナチュラル・ハイジーン」の教えです。
(注)詳しくは『50代からの超健康革命』(グスコー出版)をご覧ください。

人類は長い進化の歴史の中で、無数の細菌やウイルスに遭遇し、その都度これらの有害物質に対処するための免疫機能を構築して生きながらえてきました。その機能のメカニズムは、60兆個余りの細胞の一つ一つが互いに交信しあいながら作り上げているものなので、ワクチンのような体外から投与する物質に頼る必要はない、というのが「ナチュラル・ハイジーン」の理論です。

体外からワクチンのような物質が取り込まれると、体の自然のメカニズムを乱し、そのワクチンが予防しようとする病気以上に深刻なトラブルを体に引き起こす可能性があります。

子宮頸ガンの原因とされるHPV(ヒトパピローマウイルス)のワクチンは、その好個の例です。男性も女性もある時点で知らないうちにこのウイルスに感染していますが、そのほとんどは2年のうちに自然に根絶されていきます。これは体の免疫システムの働きの結果です。

それにもかかわらず、健康な少女たちにこのウイルスのワクチンを接種させた結果、神経障害のような深刻なトラブルが世界各国で生じています。根絶されずにこのウイルスによって子宮頸ガンが生じてしまう人の場合は、誤った食習慣やライフスタイルのために、体の免疫機能が正しく働けなくなっているからです。

新型コロナウイルス感染症に限らず、どんな感染症も、そのウイルスが猛威を振るっているからではなく、多くの人々が同様に誤った食生活やライフスタイルを実践しているために、体の免疫システムが正しく機能することができず、そのウイルスの侵入を許し、細胞がウイルスによってハイジャックされてしまうからです。

ウイルスには複製機能がありませんので、人の細胞の複製機能をハイジャックし、そのウイルスを増殖させ、体内で猛威を振るうことになります。したがって、流行しているのはウイルスではなく、人々の誤った食習慣やライフスタイルである、と「ナチュラル・ハイジーン」では教えています。

 

特に「プラントベースでホールフードの食事」は、免疫システムを強化するための最良の選択となる特性を持っています。一方、揚げ物や精製炭水化物(白い穀物や砂糖など)、肉類などの動物性食品は、いずれも免疫システムの働きを低下させてしまうことを最新科学が裏付けています。

食事のパターンを「プラントベースでホールフードの食事」にシフトすることは、ウイルスと闘うために必要なツールを体に与えるために強力な第一歩です。もちろん入念な手洗いや密を避けることに加えて、定期的な運動や十分な睡眠、日光に当たること、ストレスをためないことも忘れてはなりません。

拙著『50代からの超健康革命』(グスコー出版)では、「病気とは何か」「なぜ起こるのか」「病気にならないようにするにはどうしたらよいのか」「ウイルスと病気の関係」などについて、わかりやすく解説しています。

コロナ禍の今こそ、ぜひ多くのみなさんに「ナチュラル・ハイジーン」の知識を身に付け、新型コロナウイルスに限らずどんな感染症にも対処できる、健康な体と強靭な免疫機能を備える術を学んでいただきたいと願っています。

(文責:松田麻美子)