2018年12月のメッセージ

Hello from Mamiko Matsuda, Ph.D. in Houston, Dec. 2018

 日本のみなさん、こんにちは。

ホリデーシーズン(クリスマス・お正月休暇の季節)になると、しばらく会っていない遠方の友人たちから、近況を添えた素敵なカードや写真が毎日のように届きます。

 インターネットが普及している今日では、クリスマスカードもEカードで送る人が増えたため、郵便で届くクリスマスカードの数はかつてに比べずいぶん少なくなりました。それでも、毎年決まってすばらしい手作りのカードを送ってくれる「ナチュラル・ハイジーン」の友人がいます。

 サラソータ(フロリダ州)に住むマーサとスタンリーという、「ナチュラル・ハイジーン」歴13年のご夫妻です。「マーサ」と「スタンリー」という名前の下には、「またクリスマスがやってきました。そして、私たちが思いを馳せているのは‥‥」と記されています。

マーサとスタンリーからのクリスマスカードの表紙。

 カードを開けると、次のようなメッセージが書かれていました。
「私たちはみなさんのことに思いを馳せています。最高のクリスマス、そしてとっても幸せな2019年になりますように!!           愛をこめて、マーサとスタンリーより」

二人の写真とともに記されたメッセージ。

 二人から届いたカードには、毎年、孫やひ孫の写真がたくさん添えられています。写真が多い理由を知っている私は、カードが届くと「今年も彼らは孫やひ孫たちの成長を見守りながら健康な一年を過ごせたんだなあ」と、とてもうれしい気持ちになります。

 というのは、この二人は今から13年前まで、血圧やコレステロール値が高く、動脈硬化や心臓血管疾患を防ぐため、降圧剤やコレステロール低下薬を服用していたのですが、その副作用のために、二人の健康状態は最悪だったからです。ひ孫どころか孫たちの成長すら見続けることはむずかしいだろう、と二人ともあきらめていたのです。特にマーサの状態はことのほか悪く、スタチンの副作用で生じた筋肉痛・筋力低下・脱力感などのため、ほとんど寝たきりだったといいます。

 スタチンはコレステロール値を下げる薬として、日本でも一般的に用いられている薬です。コレステロールは肝臓の酵素「HMG-CoA」の働きによって合成されますが、スタチンはその酵素の働きを阻害し、コレステロールがつくられないようにすることから「HMG-CoA還元酵素阻害薬」として知られています。

 ところが、この酵素を阻害すると、やはり肝臓で合成される「コエンザイム(補酵素)Q10」の合成も阻害されてしまうのです。「コエンザイムQ10」は、「アセチルCoA」(アセチルコエ―/あるいはアセチルコエンザイムA)という物質からコレステロールと同じ経路でつくられていくからです。スタチンの服用は筋肉機能に関与する「コエンザイムQ10」の欠乏症を引き起こすため、筋肉機能がひどく損なわれ、筋肉痛・筋力低下・脱力などの障害を引き起こすリスクが高くなります。

 マーサは、コレステロール値を下げるために処方されていたスタチンが、コレステロールの合成ばかりか「コエンザイムQ10」の合成をも阻害するため、筋肉機能に障害を起こし、筋肉痛や筋力低下に苦しんでいたのです。

 ところが13年前、 マーサとスタンリーは「ナチュラル・ハイジーン」と出逢い、人生が一変したのです。食習慣を「プラントベースでホールフードの食事」に変えると、わずか数か月でコレステロール値や血圧は正常になり、スタチンも降圧剤も一切いらなくなり、苦痛や体調不良などはなくなりました。アメリカ人特有の太った体型も瞬く間にスリムダウン、別人のように変身し、エネルギーに満ちあふれた日々を送れるようになったのです。

マーサとスタンリーの写真。左から2005年、2007年、2018年に撮影したもの。

 私が初めて彼らと出逢ったのは、二人が「ナチュハイ・ライフ」を始めて2年後のことでした。2年前、高血圧と高脂血症の薬がもたらす副作用で最悪な人生を送っていた頃のことを知らない私は、二人が話してくれたそのサクセスストーリーに感動し、それ以来二人は、私のとても大切な友人になりました。「ナチュハイ・ライフ」の恩恵を示す、すばらしいお手本のようなカップルです。

 ここ数年、彼らに会うと必ず感慨深げに話してくれることがあります。それは、「ナチュラル・ハイジーン」に出逢っていなかったら、孫の成長を見守ることはもとより、ひ孫たちの誕生を家族と共に祝い、一緒に過ごすことなど決してできなかっただろう、ということです。

マーサとスタンリーの孫たち。

マーサとスタンリーのひ孫たち。

 洋の東西を問わず、私たちは中高年になると、たいていメタボ体型となり、血圧・血糖値・コレステロール値などが高くなります。そうなると動脈硬化、心臓病や脳梗塞、糖尿病などを防ぐために、降圧剤やコレステロール低下薬、インスリンなどの薬を使用するようになります。その結果、薬の副作用に悩まされ、その副作用をなくすための薬が処方され、年を重ねるごとに、薬の種類や量が増えていきます。

 それは高齢者にとって普通のことのように受け入れられていますが、「ナチュラル・ハイジーン」について学び実践することで、私たちは誰もがマーサとスタンリーのように、薬のいらない晩年を過ごすことが可能になるのです。

 日本ナチュラル・ハイジーン普及協会の下部組織、「超健康革命の会」の「会報」には毎号、そのために役立つ情報が満載されています。くわしくはこちらをご覧ください。➠https://natural-hygiene.org/lifestyle/members/