2018年8月のメッセージ

Hello from Mamiko Matsuda, Ph.D. in Houston Aug 2018

日本のみなさん、こんにちは。

 小さなお子さんをお持ちの方は、今、夏休みの最中ですね。一日3度とも親の目の届くところで食事をする夏休みは、「正しい食育」が実行できる良い機会です。ふだんご自宅で、お子さんに菓子パンやカップ麺、ポテトチップス、コーンチップス、市販のアイスクリームやキャンディー、清涼飲料などを与えてはいないでしょうか。

 最近の子供たちの食習慣を見ていると、これでは「病気になるのも当たり前」と思わずにはいられないようなジャンクフードでお腹をいっぱいにしている子供たちがなんと多いことか、と驚かされることがよくあります。

 「ナチュラル・ハイジーン」の健康理論に基づいた医療で多くの病人を治し、今、全米で最も注目を集めているファミリードクターのジョエル・ファーマン博士から、次のような話を聞いたことがありました。

 ファーマン博士の娘さんがまだ3歳の頃、お友達のバースデー・パーティー(親子同伴)に出かけた際、ハンバーガーやチップス、キャンディー、ソーダなどを飲食しているお友達の姿を見た娘さんが博士に言ったそうです。

 「ダディー、お友達のお父さんやお母さんは、お友達のことを愛していないの?」

 博士が「どうしてだい? そんなことはないよ。みんな自分の子供のことは、誰よりも愛しているさ」と答えると、「じゃあ、どうしてお腹が痛くなったり、鼻水が出たり、気持ちが悪くなるようなものを食べさせているの?」と訊いてきたそうです。

 博士は少し返答に戸惑ったものの、「それは食べ物のことについて、お父さんやお母さんたちがよくわかっていないからだと思うよ」と話してあげたといいます。

 この話を聞いた私は、アメリカだけでなく日本でも、食べ物について知らないがために、我が子を病気にさせてしまうような食べ物を与えている親が多いことから、日本の子育て中のみなさんのために、「病気にならない子供の食育」に関する本の執筆を思い立ちました。

 そして完成したのが、『子供たちは何を食べればいいのか』でした。初版は15年前ですが、現在でも子育て中のお母さん方の間で愛読されているロングセラーです。

 この本を参考に子育てをしたお母さん方からは、「子供が病気をしない」「ぐずらない」「よく眠り、あまり泣かない」「聞き分けがいい」「多動症や自閉症のようなトラブルがなくなった」「キレない」「学校の成績が良い」などの感想が届きました。

 最近でも、「育児書はこの本一冊で十分でした」という感想を述べてくださった方がいます。オーガニック野菜やナッツ、デーツ、ニュートリショナルイースト、フラックスシードなどを扱っているネット通販のナッシェル社代表の小池美代さんです。小池さんからは、次のようなメールをいただいています。

 

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 妊娠中、産後とも参考にさせていただいたのは、『子供たちは何を食べればいいのか』です。食事だけではなく、運動もかなりしましたし、睡眠や日光、ストレス・マネジメントにも特に気を配りました。

 

 そして、本当にスムーズに出産でき、生まれてきた赤ちゃんを自分の手で取り上げることもできました。
 私がお産をしたのは、愛知県岡崎市にある「吉村医院」という、薪割りや雑巾がけなどをしたりする自然なお産をめざす産院でした。

  (中略)

 子供はもうすぐ6歳になりますが、産まれてから今日まで、本当に健康そのものです。身長も体重も、平均より上回っています。

 一般食の私の両親や友人たちと一緒に食事をしても、動物性食品や精製加工食品などはまったく欲しがりません。

 熱が出るときもありますが、自分で食事を抜き、すぐに回復します。『子供たちは何を食べればいいのか』のおかげで、安心して、自信を持って過ごさせていただいております。

 まだ子育てをして6年未満ですが、子供の成長ぶりを見ていると、本当にこの本の基本理念である「ナチュラル・ハイジーン」はすばらしいと実感しております。

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 ほかにも、生まれる前から『子供たちは何を食べればいいのか』を参考にして二人の健康なお子さんを育ててきた人がいます。そのお子さんたちは、すでに13歳と8歳にまで成長しています。

「ナチュハイ・キッズ」のご兄妹(13歳と8歳)。

 我が子を将来、ガンや心臓病、脳卒中、糖尿病、アルツハイマー病、骨粗鬆症、関節リウマチほかの自己免疫疾患(花粉症、アトピー、食物アレルギー、喘息も含まれる)などで苦しませたくなかったら、幼い頃から「正しい食習慣」を身につけさせることが大切です。

 しかし、子育て中の多くのみなさんがそのことを知りません。理想を言えば、妊娠する前から、両親がホモサピエンスとしての人間の体にとってふさわしい「正しい食習慣」とは何かを学び、それに沿って実践し、妊娠・出産後も「正しい食習慣」に基づいて子育てをしていくことです。

 そうすれば、今、大きな問題になっているアトピーや食物アレルギー、喘息、中耳炎などのトラブルを持つことなく、病気知らずでエネルギーに満ちあふれ、落ち着きがあって学業にも優れたすばらしいお子さんに育てることができます。もちろん、成長して大人になってからも、現代社会に蔓延している生活習慣病とは無縁で、健康な人生を送ることができるのです。